「本文を要約しなさい」と言うと、多くの生徒は本文の文をつなぎ合わせます。それは抜粋であって要約ではない——要約とは、いったん自分の中で圧縮して、自分の言葉で展開し直すことです。サマリー・ピラミッドは、この圧縮→展開を構造で強制します。頂点は1語、2段目は1文、3段目は3文。
進め方
- ①本文を読み、「この話を1語で言うと?」から始める(keyword: friendship / environment / peace...)。1語なら全員書ける
- ②その1語を使って1文の要約を書く(This story is about 〜. の型でOK)
- ③1文を3文に展開する——「最初に・次に・最後に」または「問題・取り組み・結果」の骨組みを示す
- ④グループでピラミッドを見せ合う。頂点の1語が違うと、そこから下が全部違う——「なぜその語にしたか」の議論が本文の主題の議論になる
- ⑤クラスでいくつかのピラミッドを比較し、「幹(must have)と枝葉(nice to have)」の感覚を言語化して締める
この活動の急所
この活動の急所は、1語の段です。ここで本文の主題を外すと、下の段がすべて的外れになる——逆に言えば、1語が合っていれば3文はほぼ自動で書けます。「要約が苦手」の正体はたいてい書く力ではなく主題把握で、ピラミッドはその診断器としても機能します。
本文活用術シリーズの中での位置
1文パラフレーズ工房で言い換えの筋肉をつけてから取り組むと、3文の段の質が上がります。完成したピラミッドの3文は、リテリングの台本としてそのまま使えます。