英語教材ラボ

教科書本文の活用術⑤:本文から自分の言葉へ(内容理解を自己表現ライティングにつなぐ)

「本文は読めたのに、書かせると手が止まる」を埋める接続設計。本文の型(表現・構成)を借りて自分のことを書く、まねる→変える→加えるの3段階で、内容理解を自己表現ライティングへ橋渡しします。

対応: Here We Go! 全単元対応中3)/文法: 総合・復習/公開 2026-07-05・更新 2026-07-05

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本文の内容理解はできても、いざ「あなたの意見は?」と書かせると手が止まる——多くの教室で起きる断絶です。原因は、読解とライティングの間に橋がないこと。この記事は、本文の「型」を借りて自分のことを書く〈まねる→変える→加える〉の3段階で、内容理解を自己表現ライティングへ橋渡しする方法を解説します(本文は非掲載。設計の骨組みを提供します)。

この方法で解決できる悩み

  • 本文は読めるのに、自分の意見・経験を書かせると何も出てこない
  • 「自由に書いて」が漠然としすぎて、白紙か1文で終わる
  • 読解の授業とライティングの授業が、別物になっている

なぜ「本文の型を借りる」のか

自己表現ライティングが書けないのは、内容(言いたいこと)以前に「どう書き出し、どうつなぐか」の型がないからです。ちょうど読んだばかりの本文は、その単元で最良の型の見本。ゼロから書かせず、本文の構成・表現を足場にして自分の中身を入れることで、負荷を下げつつ「自分の言葉」を引き出せます。

橋渡しの3段階

段階生徒がすること例(本文が「将来の夢」なら)
①まねる本文の1文を、語を入れかえて自分用にI want to be a ___.(本文の型をそのまま)
②変える型を保ちつつ、理由や具体を自分の内容にI want to be a vet because I like animals.
③加える型から離れ、自分の文を1〜2文足すI'm going to study hard for it.

①だけで終わってよい生徒、③まで行く生徒、両方いてよい——同じ本文で全員に「書けた」を持たせられます。

各段階のポイント

①まねる(型の借用)

本文から「使える1文」を教師が指定し、下線部だけ自分の言葉に替えさせます。ここは翻訳でも作文でもなく穴埋めに近い低負荷。まず全員が1文書けた状態を作ります。

②変える(内容の自分化)

型は保ったまま、理由(because…)や具体例を自分のものに差し替えます。「本文と同じ形で、中身だけ本当のこと」という指示が効きます。ここで初めて「自分のこと」が入ります。

③加える(型からの自立)

借りた型に、自分で作った1〜2文を足します。多少文法が崩れても、自分の内容が言えていれば価値があると基準を伝えます。ここが本当の自己表現です。

授業での回し方

読解(内容理解)の最後の10〜15分に置くのが基本。①を全員、②を大半、③を挑戦、という時間配分にします。書いたら回収して「☆多かった間違い」を次時に匿名共有し、良い表現も1〜2例クラスに紹介すると、次の意欲につながります。文集にすれば、単元のまとめ成果物にもなります。

本文の授業シリーズ

このライティング接続は、本文の授業の総仕上げに置きます。オーラル・イントロダクション→内容理解の発問→音読→リテリング→本文から自分の言葉へ(本記事)、という流れの最後のピースです。リテリングで口頭再生した内容を、そのまま①〜③でライティングに落とせば、話す→書くが一続きになります。自己表現ライティングは、読解を「自分ごと」に変える出口です。

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