英語教材ラボ
ALT・同僚公開 2026-07-05・更新 2026-07-05

英語科の中で指導方針が合いません。自分のやり方だけ浮いている気がします

方針の不一致で消耗するのは、全部を揃えようとするから。揃えるべき最低限と各自の自由を切り分ける、生徒の不利益から語る、小さな共通土台から始める——同僚と衝突せず足並みをそろえる進め方。

英語科の中で指導方針が合いません。私は活動を多く入れたいのですが、ベテランの先生は文法説明と訳読中心。進度もテストも揃える必要があり、自分のやり方だけ浮いている気がして、毎回どう合わせるか悩みます。どうすれば角を立てずにやっていけますか。(若手・中学)

結論: 「全部を揃える」のをやめ、揃える最低限と各自の自由を分ける

しんどいのは、授業のすべてを一致させようとしているからです。指導スタイルは教師の個性であり、本来そろえる必要はありません。もめるのは、揃えるべきもの(進度・範囲・評価)と、各自が自由でよいもの(授業の中身・活動の量)が区別されていないから。この線引きを共有するだけで、衝突はぐっと減ります。

揃えるべきは「出口」、自由でよいのは「中身」

学年全体で揃える必要があるのは、生徒の公平性に関わる部分だけです。

揃える(公平性)各自の自由(指導観)
進度・テスト範囲説明中心か活動中心か
定期テストの内容・配点帯活動の種類
評価基準(観点・ルーブリック)教材の使い方・順番

出口(テスト・評価)さえ揃えば、途中の道は各自でよい——この合意ができれば、あなたの活動も、ベテランの訳読も、同じ出口に向かう別ルートとして共存できます。

対立でなく「生徒の不利益」で語る

「私は活動をやりたい」と主張をぶつけると、意見のぶつかり合いになります。主語を生徒にすると、話し合いになります。

  • 「私のやり方」ではなく「この力が入試・4技能で要る」
  • 「訳読が古い」ではなく「話す・書く機会が足りないと生徒が困る」
  • データや指導要領・入試の変化を根拠に、人でなく事実で話す

人(先輩)を否定せず、生徒の学びを主語にすれば、角は立ちません。

小さな共通土台から始める

いきなり科の方針を変えようとせず、全員が乗れる小さな共通点から作ります。

  • 「毎時間の最初に帯で音読3分」だけ揃える
  • 共通の帯教材・小テストを1つ作って共有する
  • うまくいった活動を職員室で「これ良かったです」と一例だけ共有

小さな成功を見せると、押しつけずに広がります。

違いは、科の財産になりうる

指導観の違いは、必ずしも対立の種ではありません。訳読の緻密さと活動の躍動、両方に触れられる生徒は幸せです。揃えるべき出口を揃え、中身の自由を認め合えれば、科の多様性は弱みでなく強みになります。浮いていると感じる個性は、うまく位置づければ、生徒に別の学びを届けるあなたにしかない持ち味です。焦らず、出口の共有から始めてください。

関連するお悩み

ALT・同僚2026-07-05 更新
ALTと英語でうまく意思疎通できず打ち合わせが表面的に、自分の英語に気後れする——完璧な英語なしで関係を築くには。メモや指導案を共有する、分からなければ率直に聞き返す、授業外の雑談を大事にする。
ALT・同僚2026-07-05 更新
ALTに来てもらっても発音モデルや録音代わりになりがちで、生徒との交流が少ない——ALTを録音機にせず生きた相手として生かすには。ALTにしかできない役割を渡す、直接話す場面を作る、台本で縛りすぎない。