現在完了の教え方ガイド中学英語・中3
3用法の分類より先に、yesterdayと組めない理由を
現在完了の最大のつまずきは、3用法の見分けより手前にあります——She has visited Hokkaido last winter.のように、過去の一点を表す語と混ぜてしまうこと。「過去のことが今とつながっている」という時間の感覚を軸に、相棒の語(ever/for/just)で3用法を見分け、過去形と切り替える指導の流れをまとめました。
現在完了でつまずく3つのポイントと直し方
つまずき1: 過去の一点の語と併用する
× She has visited Hokkaido last winter.
なぜ起きる? 現在完了を「過去形の丁寧版」のように捉えていると、過去の語と組めない理由がわかりません。
直し方 「yesterday・ago・last 〜は過去の一点に釘を打つ語。現在完了は今までの幅を語る形。釘と幅は同居できない」と時間のイメージで教えます。過去形が正解の問題を混ぜたドリルで判断を鍛えます。
つまずき2: 3用法が頭の中で混ざる
× (経験・継続・完了の訳し分けができない)
なぜ起きる? 形が同じ(have+過去分詞)なので、形からは意味が決められません。見分けの根拠が相棒の語にあることが伝わっていません。
直し方 ever/never/〜times(経験)、for/since(継続)、just/already/yet(完了)の相棒対応表を最初に渡し、英文を見たらまず相棒を探す手順を固定します。
つまずき3: have/hasの一致と過去分詞
× He have been busy. / I have saw the movie.
なぜ起きる? 三単現の一致と不規則動詞の3段目という、既習事項の未定着がこの単元で表面化します。
直し方 受け身で作った3段変化表を再利用し、has=三人称単数はdoesと同じ理屈と接続します。新出文法の顔をした復習と捉えると指導が軽くなります。
現在完了の授業の一本道(導入→定着→応用)
1つの文法は1時間では身につきません。意味に出会う導入、形を固めて使う定着、自分のことを語る応用——この一本道を、そのまま使える教材つきでたどれます。
1. 導入——意味と場面に出会わせる
Have you ever 〜?の経験クイズ(絶景・珍しい食べ物)から入ると、「したことある?」という会話の必然の中で形に出会えます。
2. 定着——形を固め、使って身につける
ドリルはALTの先生との対話を軸に、yesterday(過去形が正解)を混在。1つの会話の中で現在完了と過去形が切り替わる経験をさせます。
3. 応用——自分のことを語るタスクへ
経験インタビュー(Have you ever 〜?で聞き合い、集計・発表)へ。継続はfor/sinceで部活や習い事を語る文が自分ごとになります。投影用のJUMBLEパワーポイントで語順を帯活動として回せます。
定期テストでどう測るか
テストでは帰国するALTとの再会など「2年の幅」があるストーリーで、for/since・ever・just運用と過去形との切り替えを問います。中3・1学期の定期テストが実例です。
現在完了の指導でよくある質問
have been toとhave gone toの違いはどう教えますか?
「been=行って帰ってきた(経験として持っている)、gone=行ってしまって今いない」の1行と、He has gone to Tokyo.(だから今ここにいない)という場面のオチで教えます。取り違えの実害が伝わる例が1つあれば十分です。
現在完了進行形はどう接続しますか?
「動作の継続はhave been 〜ing」と、継続用法の発展として扱います。I have been practicing for two hours.のような部活の文脈が自然です。中3・1学期のテスト範囲にも含めています。
for とsinceの使い分けの練習法は?
「長さならfor、スタート地点ならsince」の物差しを渡したうえで、自分の事実(部活歴・住んでいる年数・友だち歴)をfor/sinceの両方で言い換えさせると一度で定着します(for four years=since 2022のように)。