毎時間の終わりや単元末に振り返りを書かせていますが、「楽しかった」「がんばった」という感想で終わってしまいます。書かせているものの、評価にどうつなげればいいのか分からず、活動が形骸化しています。自己評価を、学びと評価にどう生かせばいいでしょうか。(中2担当)
振り返りは感想ではなく、次につなぐ問い。問い方を変えると材料になる
振り返りが感想で終わるのは、問いが「どうだったか」だからです。感想を聞けば感想が返ってきます。振り返りを学びと評価に生かすには、問いを「何ができるようになったか」「次に何をするか」に変えることです。問いが具体的になれば、生徒は自分の学びを言葉にし、その記述が態度の見取りや、次の指導の材料になります。書かせること自体でなく、何を問うかが分かれ道です。
対策1: 問いを、具体的にする
漠然とした問いを、学びを言語化させる問いに変えます。
- 「楽しかったか」でなく「今日できるようになったことは何か」
- 「がんばったか」でなく「次の時間、何を意識するか」
- できた・できないを、具体的な言葉で書かせる
問いが具体的だと、返ってくる記述も具体的になります。
対策2: 自己評価と教師評価を、すり合わせる
自己評価は、教師の見方と照らし合わせてこそ生きます。
- 生徒の自己評価と、教師の評価のズレに注目する
- 過大・過小評価している子には、根拠を対話で確かめる
- ズレを責めるのでなく、学びを見つめ直す対話の入口にする
対策3: 態度の観点の見取りに、使う
振り返りの記述は、態度を読み取る有力な材料です。
- 「次はこうする」と書き、実際に直した跡を態度の材料にする
- 単元を通した記述の変化から、自己調整の姿を見取る
- 一枚の出来でなく、積み重ねで判断する
振り返りは、問いを変えれば生きてくる
感想で終わる振り返りを、書かせ方のせいだと気づくと、変えられます。問いを具体的にし、教師評価とすり合わせ、態度の見取りに使う。この3つで、形骸化していた振り返りが、学びを深め、評価を支える材料に変わります。書かせることを目的にせず、何を問い、それをどう生かすかを設計する——そこに手をかけると、自己評価は力を持ち始めます。