発問しても手を挙げるのは決まった数人だけ。ほかの生徒はうつむいて、誰かが答えるのを待っています。当てると固まってしまう子もいて、つい挙げた子ばかり指してしまいます。全員が参加する授業にしたいのですが、どうすればいいでしょうか。(中1担当)
挙手に頼るのをやめる。「全員が答える」を仕組みにする
手が挙がらないのは、やる気がないからではありません。多くは、間違えるのが怖い・考える時間が足りない・当たっても英語が出てこない、のどれかです。挙手はもともと「答えられる子」を確認する方式なので、それに頼る限り参加する子は増えません。挙手を待つのをやめ、全員が考えて答える仕掛けに変えると、教室の空気が動きます。
対策1: 指名の方法を変える
「挙げた人」ではなく、こちらが選ぶ・全員に順番が回る形にします。
- 列指名・座席くじで、挙手と関係なく当たる状態にする
- 「隣の人と答えを言ってから指名」にして、当たっても言えるようにする
- 当てる前に「全員ノートに書いて」と一手はさむ
「いつ当たるか分からない、でも準備はできている」状態を作ります。
対策2: 「書いてから」「言ってから」発言させる
いきなり全体で発言させると、瞬発力のある子しか出られません。考える時間とリハーサルを挟みます。
- 発問→30秒書く→ペアで言い合う→全体、の順にする
- 書いたものを読むだけでよいと保証する(即興を求めない)
- ペアで一度言っているので、指名されても声が出る
対策3: 一人に言わせず、全員が一斉に答える型を持つ
正解を一人に言わせる場面を減らし、全員が同時に手を動かす方法を混ぜます。
- ミニホワイトボードで一斉に答えを挙げる
- Yes/No や選択肢はハンドサイン(指の数)で全員表明
- 一斉音読・一斉リピートで、全員の声が出る時間を作る
手が挙がらない理由から設計する
参加しないのは意欲の問題だと片づけず、「怖い・時間がない・言えない」のどれかだと見立てると、打ち手が見えます。指名の仕方を変え、書く・言うのリハーサルを挟み、一斉に答える型を持つ。この3つで、発言を一部の子に任せる授業から、全員が思考する授業へ移せます。手を挙げさせることより、全員が頭を働かせることを目標にしてみてください。