観点別評価のABCはつけられるのですが、それを最終的な5段階の評定にまとめる段になると、毎回迷います。なんとなく全体の印象で決めてしまっている気がして、根拠を聞かれると自信がありません。評定を、根拠をもって付けるにはどうすればいいでしょうか。(中2担当)
評定は「印象の総合」ではない。決めたルールを当てはめる作業にする
評定に迷うのは、学期末に材料を前にして、その場で総合的に判断しようとするからです。総合判断は主観が入り、説明も難しくなります。評定は本来、あらかじめ決めたルール(この観点構成なら評定はこれ)を当てはめる作業です。ABCと評定の対応、各観点の重みと材料を先に決めておけば、学期末は機械的に処理できます。迷いは、基準を後回しにしていることから生まれます。
対策1: ABCの組み合わせと評定の対応表を、年度初めに作る
3観点のABCが、どう評定に変換されるかを先に決めます。
- 「AAA→5、AAB→4」のような対応表を年度初めに用意する
- 迷いやすい境界(BBB→3か2か)を、あらかじめ決めておく
- 学期のたびに基準を変えない(一貫性が公平性になる)
対応表があれば、学期末の判断は表を引くだけになります。
対策2: 材料と重みを、先に公開する
何が評定に反映されるかを、生徒にも自分にも明示します。
- 定期テスト何割・小テスト何割・パフォーマンス何割、を最初に示す
- どの活動がどの観点の材料になるかを、単元の初めに伝える
- 生徒が「何をがんばれば評定に響くか」分かる状態にする
対策3: 学期末に慌てない、日々の記録を残す
評定の材料は、学期末にまとめて作れません。日常的にためます。
- パフォーマンスや振り返りを、その都度メモ・記録しておく
- 一場面の印象でなく、蓄積した記録から判断する
- 記録の形式を軽くして、続けられるようにする
評定は、先に決めたルールで付ける
評定の迷いは、力量の問題ではなく、基準を後回しにしている段取りの問題です。ABCと評定の対応表を年度初めに作り、材料と重みを先に公開し、日々の記録を蓄積する。この3つで、学期末の総合判断は、ルールの適用へと変わります。印象で決めるのをやめ、決めた基準を当てはめる——そう段取りを変えるだけで、評定は根拠のあるものになります。